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奈義町社協 「ちょいワルじいさんプロジェクト」でイケてる取り組み ライブ、旅…居場所作り

岡山県奈義町社協
【「ちょいワルじいさんプロジェクト」でイケてる取り組み ライブ、旅…居場所作り】


地域のサロンを嫌い、引きこもりがちな高齢男性への働きかけは、どこの町でも悩みの種。ですが、そんな“ちょいヨワ(弱)”な男性のいたずら心に火をつけ、“ちょいワル”なイベントを行う自治体があります。名付けて「ちょいワルじいさんプロジェクト」。イケてる取り組みを紹介します。

奈義町社会福祉協議会で月1回、「ちょいワルじいさん作戦会議」が開かれます。始めたのは「7人のサムライ」ならぬ、町内に住む60~80代の7人の「ちょいワルじいさん」です。身体の弱ってきた「ちょいヨワじいさん」を引っ張り出そうと、イベント探しに知恵を絞ります。これまで、「介護付きちょいワルの旅」や「ちょいワル同窓会」「ちょいワルバンド」などを企画してきました。「ちょいワルバンド」では、90代の男性がベースを演奏。「ちょいワル同窓会」では昭和初期の写真を上映。昔話に花を咲かせました。

ちょいワルじいさんの一人、86歳の男性はその意義について、「家に引きこもる人を、『活動しよるから出てきて』と誘い、少しでも喜んでもらいたい」と言います。仲間の83歳の男性も、「小さいときから、みんなでワルさして遊んどった。そんな行事ができるといい。いつ、自分も引きこもるかしれんし」と言います。

活動を仕掛けたのは、社協の保健師。保健師によると、男性に介護が必要になる道筋は似通っていると言います。農業が生きがいの人が、軽トラックを田んぼに落とす。運転を止められ、することがなくなる。怒って飲酒する。「女のいる健康クラブはいやじゃ」と引きこもる。じっとしているうちに要介護になる。

その連鎖を断ち切るには、本人が「参加したい」イベントが必要です。「年寄りも文句を言ってないで、自分から動かんといけん」と保健師。イケてるネーミングをしたのは、俳優で介護福祉士の男性。「男性はいつまでもワルさをしたいもの」と言い、同世代にしか思いつけない「やんちゃなプラン」を期待します。

言うは易しだが、ちょいワルじいさんにとっても、知恵を絞り、意見を出し合い、人を誘うのは大仕事です。ですが、それが元気の源にもなります。2人のちょいワルじいさんは「それが、一番のメリットかもしらんな」と口をそろえます。ちょいワルじいさんに協力を惜しまない介護福祉士の男性は、老いや認知症をテーマにした劇団「オイ・ボッケ・シ」を主宰。平成30年度の文化庁芸術選奨新人賞を受賞しました。介護現場に演劇の手法を取り入れるワークショップも全国で行います。

介護と芝居には親和性があります。例えば認知症の人の行動が多少奇妙でも、介護福祉士の男性は「否定したり、間違いを指摘したりせず、その人が見ている世界を受け入れ、見えない物を見る演技が必要だと思う」と言います。認知症の人が「傘」で掃き掃除をしていたら、こう声をかけます。「ありがとうございます。おかげできれいになりました。新しいほうきを買ってきたので、こちらを試してもらえますか」 そうすれば、本人は「役に立った。ここには居場所がある」と思います。

意欲や主体性を尊重した働きかけは心身に有効で、お互いに楽しい。相手がちょいヨワでも、重い認知症でも同じです。すべての人が最後まで、「わるご(いたずら)」できる、楽しい町づくりを目指しています。
産経新聞 2019年10月25日

20191027奈義町
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なかなか一言で表せない社会福祉協議会(社協)。地域福祉活動の推進、生活困窮者支援、成年後見・日常生活自立支援事業、介護保険・障害サービス事業、ボランティア・市民活動の支援、福祉教育・ボランティア学習、共同募金・・・、さまざまな事業・活動を展開しています。少しずつ、その活動を探検してみましょう。

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