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小平市社協 救護施設と連携した生活困窮者支援 こだいら生活相談支援センター

東京都小平市社協
【救護施設と連携した生活困窮者支援 こだいら生活相談支援センター】


小平市社会福祉協議会が受託運営している「こだいら生活相談支援センター」では、生活困窮者自立支援法における自立相談支援事業、学習支援事業、家計相談支援事業を実施しています。相談者の中でも、居住支援等を行っているTOKYOチャレンジネットの面談までの間など、次の支援につながるまで一時的に住む場所に困っている方に対して選択肢の一つとして提示しているのが、市内の救護施設「あかつき」の一時利用です。救護施設「あかつき」は、社会福祉法人黎明会が運営しています。黎明会は小平市を中心に救護施設や障害者支援施設、特別養護老人ホーム、病院など多様な事業所を運営しており、このうち精神障害のある方が利用しているのが救護施設「あかつき」です。

相談者が滞在するのは、「あかつき」に隣接する独立した建物です。10畳の和室にトイレと台所があり、入浴は「あかつき」のシャワールームを利用できます。利用期間は原則一週間で、この間に東京チャレンジネットの利用や生活保護の手続きなどを、センターで作成した個別支援計画に沿ってすすめていきます。一週間の利用料や食費は「あかつき」が負担し、それ以降も利用しなければならない場合は、食費と1日500円の利用料を相談者が支払います。ある程度次への方向性を考えている人であれば、利用の条件は特に設けていません。平成29年4月〜30年2月には小平市および隣接する東大和市からの相談者10名を受入れ、その中には10代の子どもを含む家族もいました。センターが開設した平成27年から事業を始め、総利用日数は年々増加しています。

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一時利用の相談に来られる方について、本事業を担当する「あかつき」の主幹は「成功体験が少ない人や良好ではない人間関係の中にいた人が多く、『恥ずかしい自分を見せたくない』という思いも強い」と話します。そのため、「相談者と一対一で接し、共感を大事にしています。『あかつき』の他の職員とは、まず相談者と顔合わせする場を主幹が設定し、『この人にも相談していいですよ』と、一人ずつ関係を結んでいます。自立に向かって努力している人たちとの短期間のかかわりなので、過干渉にならないよう気をつけながら、相談したいと言われたときはしっかりと向き合う姿勢を取っています。これは、生活保護で生計を立て、入所期間も長い救護施設の利用者とのかかわり方とは異なる面もあります。」と主幹は話します。さらに主幹は「多様な状況の人に対応しようという心構えができてきた」と、支援者としての幅が広がった実感についても語ってくれました。

かかわりを続ける中で「一時生活支援の必要性をますます感じる」と「あかつき」の主幹は言います。今は試行段階ですが、相談者の状況に即した利用方法や法人の受入れ体制を検討し、今後は第2種社会福祉事業に位置づけて実施していくことも視野に入れているそうです。その際は、相談者を法人で運営する無料低額診療を行う診療施設へつなげたり、現在の収入でつくれる料理を栄養士が教えるなど、法人の持つ機能を活用した支援をしていきたいと考えています。

こだいら生活相談支援センターのセンター長は「一時的な居場所が少ない三多摩地域で、『今、住む場所があれば何とかなるのに』という人を救える『あかつき』の支援はとてもありがたい。相談者も『あかつき』があってよかったと話している」と言います。制度開始時には「無職でお金がない」といういわゆる「困窮者」が多かった相談者の状況は、「給料日までの生活費がない」、「非正規で収入が少なく、家賃が払えない」など、仕事があっても生活難の人や単身で家を借りるのが難しい高齢者など多様化しています。

こうした中、各機関が役割分担をしながら連携していく重要性が増しています。センター長は「センターで解決できることは限られている。地域を掘り起こして出口をつくっていかなければならない」と話します。「あかつき」の主幹も「現時点での選択肢が少ない相談者に多様な可能性を示すには、地域のネットワークの活用が重要」と言います。そして、「あかつき」利用後の方たちにも目を向けます。「利用後に戻ってくる人は、なぜうまくいかなかったのか、何があったのかを、かかわりの中で考え続けている」と、「あかつき」の主幹は話します。
月刊「福祉広報」 2018年3月

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なかなか一言で表せない社会福祉協議会(社協)。地域福祉活動の推進、生活困窮者支援、成年後見・日常生活自立支援事業、介護保険・障害サービス事業、ボランティア・市民活動の支援、福祉教育・ボランティア学習、共同募金・・・、さまざまな事業・活動を展開しています。少しずつ、その活動を探検してみましょう。

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