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日野市社協 つながることで課題に気づき、つながりを生かして課題に取り組む 社会福祉法人ネットワーク

東京都日野市社協
【つながることで課題に気づき、つながりを生かして課題に取り組む 社会福祉法人ネットワーク】


「日野市内社会福祉法人ネットワーク」は、約1年間の準備期間を経て、平成29年2月に設立されました。「日野市内社会福祉法人ネットワーク」の設立準備の第一歩は、障害分野の社会福祉法人立施設の現幹事2人が日野市社会福祉協議会に「社会福祉法人のネットワークをつくろう」と声を掛けたことから始まりました。日野市には、一部の施設種別や課題ごとのつながりはありましたが、分野をまたがるものはありませんでした。以降、準備会が結成され、約1年後、日野市全体の社会福祉法人立の施設・事業所のネットワークが誕生しました。しかし、いざ取り組むとなると、「公益事業とは何をすればよいのか」という疑問の声があがり、また種別や地域によっても捉えている地域課題に違いがあることがわかりました。このことから、「まずは分野、地域ごとでも取り組みやすいところから取り組んでいこう」という方針ですすめることとしました。

設立1年目は、日野市社協が地域住民等と協働して行う事業「みんなと一緒の運動会( 障害者運動会)」、「災害ボランティアセンター立ち上げ訓練」、「日野市民でつくる防災・減災シンポジウム」などに、同ネットワークとして参加しました。社会福祉法人として提供できる力を地域に発信しつつ、各施設・事業所同士、また地域住民・地域団体と各施設・事業所が知り合い、協働する機会を持ちました。

平成30年度は、これまでの取組みに加え「日野市内社会福祉法人活用ガイドブック」の作成と配布を行いました。また、市内を4つの圏域に分けての職員同士の「地区別意見交換会」のほか、日野市社協主催の「福祉のつどい」のなかで、本ネットワークとの共催による地域共生社会を考えるシンポジウム「食が結ぶ子どもの支援」を開催しました。ガイドブックは、各社会福祉法人の施設・事業所が持つ力を可視化し、地域に活用されることを目的としたものです。(社福)東京緑新会多摩療護園ではガイドブック掲載を機に、機械浴室や特殊車いすの貸出しを開始しました。するとまもなく地域住民の方から相談がありました。同園長は「潜在的なニーズを感じた」と話します。また、会議室も地域活動などに活用されはじめています。

職員同士の「地区別意見交換会」は、共通の課題である福祉人材の定着・育成を目的に「福祉の魅力」を現場職員が言語化するというテーマで実践しました。参加者の中には「今の仕事で悩みを抱えている」という方がいましたが、その日を境に元気になり、前向きに仕事に取り組めるようになりました。参加した(社福)夢ふうせん工房夢ふうせん施設長は「このような場で自分の仕事を改めて客観的に見つめなおすことの大切さを感じた」と言います。

これらの取組みを経て、今、ネットワーク内では新しい取組みやアイ デアが生まれてきています。そのうち、実現に向けて動き出した 3つを紹介します。

①地域の多様な協力による高齢者の買い物の移動支援
地域貢献活動の具体的な取組みについて(社福)友遊の家理事長は、他地区の事例を参考に「日中空いているデイサービスの車を活用できないか」と幹事会に提案。同理事長は、南平地区の地域包括支援センターが開催する「高齢者の移動支援」をテーマとした地域ケア会議に参加し、南平地区には地区社協があったことから、地区社協・民生委員・地域包括支援センター等との協議を重ねました。車の発着場所として(社福)つくしんぼ保育園の協力も得られ、結果、隔週土曜日に高齢者の買い物支援に取り組むことになりました。現在、試行期間を 終え、本格実施に向けた準備を進めています。

②障害者の移動支援を担う人材育成
日野市では現在、障害者の「移動支援」にかかる従事者不足から、障 害者がサービスを利用しにくい状況にあります。このことから「人材そのものを育てることも必要」と障害分野の施設・事業所が、連携による学生を中心とした人材の発掘と育成に取り組むことを検討しています。現在、移動支援のための研修プログラムを企画中です。その取組みの第一歩として、市内にある大学の「地域ニーズ」の授業で、障害者本人が講師となり普段の仕事や生活の様子を伝え、学生に具体的 なイメージを持ってもらうことを予定しています。

③フードパントリーの拠点
NPO法人フードバンクTAMAが検討を進めている市内のフードパントリー事業において「食の中継地点は多いほうがよい」と、社会福祉法人のネットワークを活用し、複数拠点の設置を検討しています。昨年度開催したシンポジウム「食が結ぶ子どもの支援」での問題意識が、この取組みにつながっています。

社協会長は「このようなネットワークが種別を超えてできた意味は非常に大きい。社会福祉法人は社会福祉事業で多くの方が気付かないことを先取りして行っている。地域公益事業も市民にとって期待の持てる事業。多くの方に応援してほしい」と言います。同ネットワークの代表幹事である多摩療護園園長は、同施設利用者によるクラブ活動の披露の場がネットワークの交流により地域に広がったことで、住民も、利用者も職員も元気づけられたと話します。このことから「地域の活性化は施設の活性化にもつながっていく。地域貢献は同時に社会福祉法人本体の活動にもプラスになる。地域と施設の 双方向で、さらにお互いをエンパワメントしていくような関係を目指していきたい」と話します。また、職員には、このような場を通じ「『地域の中にある施設』で働いているという実感を持ってもらいたい」と期待します。

地域の法人同士、また、法人と地域が繋がっていくことで、より地域 課題が見えるようになり、新たな取組みにつながっています。日野市内社会福祉法人ネットワークでは、これらをさらに相乗的に発展させ、市全体が豊かな住みやすいまちになっていくことをめざします。
東京都社協『福祉広報 第728号』2019年8月8日

20190911日野市
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なかなか一言で表せない社会福祉協議会(社協)。地域福祉活動の推進、生活困窮者支援、成年後見・日常生活自立支援事業、介護保険・障害サービス事業、ボランティア・市民活動の支援、福祉教育・ボランティア学習、共同募金・・・、さまざまな事業・活動を展開しています。少しずつ、その活動を探検してみましょう。

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